「楽天モバイル」は楽天が運営する格安SIMで、その知名度から人気の格安SIMの1つとなっています。
大手キャリアから楽天モバイルへの移行を検討している人の中には、「楽天モバイルは問題なく通信ができるかどうか」という点について不安視している人もいると思います。
今回は、楽天モバイルの気になる通信速度を1日通して測定してみました!
楽天モバイルの通信速度を測定
楽天モバイルは、ドコモ回線に対応した格安SIMで、その知名度、料金プランの安さ、楽天ポイントが貯まるシステムなどが特徴的なMVNOです。 いくら通信料金が安くても、快適な高速通信が使えないとストレスを感じる利用となってしまいます。 この記事では、平日での楽天モバイルの通信速度を1日通して測定してみます。 ここで、「格安SIMの通信速度は一体どれくらい必要なのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。 最低でも2~3Mbpsくらいの通信速度が出ていれば、通常の使い方であればまず問題無く使えると思います。
測定条件
今回通信速度を測定した環境は以下のとおりです。 【測定条件】
- 測定場所:新潟県内某所
- 測定日時:2017年4月11日
- 測定アプリ:RBB SPEED TEST(iOS版)
- 測定方法:上記アプリを使って1回ずつ測定
- 測定機種:iPhone 7 Plus
- iOSバージョン:iOS10.2.1
測定結果
楽天モバイルの通信速度を測定した結果は以下のとおりです。
測定時刻 | ping(ms) | ダウンロード(Mbps) | アップロード(Mbps) |
---|---|---|---|
6:38 | 50 | 54.16 | 10.76 |
7:49 | 62 | 1.72 | 5.46 |
8:11 | 89 | 1.13 | 11.57 |
9:21 | 68 | 21.80 | 9.46 |
10:41 | 103 | 29.75 | 3.60 |
11:34 | 78 | 33.68 | 6.30 |
12:48 | 96 | 0.83 | 5.30 |
13:12 | 52 | 10.63 | 5.91 |
13:38 | 51 | 19.25 | 15.24 |
16:29 | 50 | 3.21 | 6.19 |
17:08 | 51 | 3.53 | 6.98 |
18:19 | 61 | 6.04 | 2.55 |
19:06 | 102 | 4.16 | 6.49 |
20:34 | 63 | 8.45 | 11.16 |
21:27 | 59 | 3.68 | 8.70 |
早朝は速度が好調、通勤ラッシュでは苦しい結果に
今回の測定は平日での測定となりました。 朝は通勤ラッシュが起きる時間帯です。当然、電車・バスなど公共の交通機関を利用する人にとっては移動中でのスマホ利用が多くなる時間帯と考えられます。 通勤ラッシュが起きる前であろう6時台の結果では、下り回線で54.16Mbpsを記録。これは大手キャリア同等かそれ以上となる速い通信速度です。 しかし、1時間後の7時台に入ると状況は一変。下りの通信速度は1.72Mbpsまで下がりました。8時台に入っても1.13Mbps。 やはり、通勤ラッシュ時は通信利用の需要が非常に高く、通信回線も混み合ってしまうためにこのような通信速度になってしまったといっていいでしょう。 とはいえ、1Mbps以上は出ているので、WEB閲覧やSNSアプリの利用等そこまでストレスなく通信できると思いますが、動画視聴といったデータ容量を多く消費する通信は、待機時間が発生する可能性がある値です。 その後も下り回線の通信速度は大きく回復し、9時台で21.80Mbps、10時台で29.75Mbps、11時台で33.68Mbpsと、通勤ラッシュで大きく下げた値から再び速い通信速度に戻りました。 この時間帯では、大容量のデータ通信でもまず問題なく通信できるといえます。 上り回線では、ほとんどの時間帯で5Mbps程度、調子が良いときは10Mbps出ているので、こちらに関しても問題ない通信速度と評価できます。 午前中は、通勤ラッシュ時間帯を除けば、速い通信速度が維持できている状況です。
通信が混雑し合うランチタイムの通信速度
続いて、格安SIMの宿命とも言えるお昼12時台の測定結果です。お昼の12時台は学生・サラリーマンともに昼休みに入り、食事や休憩をしながらスマホを利用した通信をする機会が増え、データ通信の需要、特に下り回線(ダウンロード)での通信需要がもっとも高い時間帯です。 この時間帯での下り回線は、1日を通して最も混み合う時間帯であり、満足できるような通信速度が出ないのが格安SIMの課題点でもあります。 楽天モバイルでの通信速度ですが、お昼休み後半の12時48分で0.83Mbpsと1Mbpsを割り込んでしまい、やはり例外なく速度が低下してしまう結果となりました。 その後13時台に入ると再び大きく回復し、10Mbps超えの10.63Mbpsを記録しています。 ランチタイムの上り回線(アップロード)は5.30Mbpsという結果で満足できる速度を保っています。 ランチタイムでの通信速度は、下り回線が非常に混み合い、楽天モバイルでも速度低下が著しい状況です。 LINEトークでのテキストのやり取りやメールのチェックといったテキスト中心のコンテンツであれば通常と同じような利用ができる一方で、データ容量を多く必要とする通信は控えた方がいいかもしれません。
夕方からは再び通信が混み合い始める
ランチタイムを過ぎ、平日の午後に入ると再び通信速度が高速といえる状態に回復します。13時台後半の下り回線通信速度は、19.25Mbpsまで回復しています。これだけの通信速度が出ていれば申し分ない状況です。 上り回線を見ても、最低で5Mbps以上、調子が良いと10Mbpsを超えているのでまず問題ないです。上下回線ともに快適な通信速度であることがわかります。 そして、夕方に入り、下り回線の通信速度は再び混雑の兆しがみえるようになります。16時台は3.21Mbps、17時台は3.53.Mbps、18時台で6.04Mbpsとなっています。 冒頭で若干触れましたが、格安SIMに最低限必要な通信速度が2~3Mbpsと考えると、この結果はとりあえずその条件を満足しています。 お昼休みのような極端な集中はせず分散傾向にはありますが、日中よりは通信需要が高いことが伺えます。
夜間帯はやや混雑傾向も、通信速度は安定
その後19時台に入り、下り回線通信速度は4.16Mbps、20時台で8.45Mbps、21時台で3.68Mbpsという結果に。 10Mbps超えこそなりませんでしたが、安定して格安SIMで最低限必要な通信速度を超えていることがわかります。 この通信速度であれば、WEB閲覧・SNSアプリ・YouTubeでの動画視聴を含め、問題なく利用できると思います。 上り回線についても常に5Mbpsを超えていて安定しています。
まとめ
今回、楽天モバイルを使用した平日の1日を通しての通信速度を測定しました。 下り回線(ダウンロード)は、朝の通勤ラッシュやお昼休みランチタイムなど、特定の混み合う時間帯では混雑して速度低下を招くものの、それ以外の時間帯では格安SIMに最低限必要な2~3Mbps以上の通信速度が担保されていることがわかりました。 また、上り回線(アップロード)では、時間帯を問わず常に5Mbps程度を維持し、高速通信ができていることを確認できました。SNSヘの写真や動画のアップロードはスイスイと通信できます。 全体的な評価として、楽天モバイルでの通信利用は混雑し合う特定の時間帯を除いては、問題なく利用できる通信速度が提供されていると評価できます。